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【まとめ】JavaScriptで出来ること、マーケティング活用例4選

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デジタルマーケティングを極めていくと、必ず技術の壁にぶち当たります。

Criteo運用をこだわるなら広告タグの発火制御やデータフィードの調整などでぶち当たりますし、レコメンドやサイト内検索や掲載順位ロジックの精度向上もそうですし、SEOやグロースハックならエンジニアに頼らずしてフロントエンドの「HTML」と「CSS」のコーディングが出来た方が施策の実施スピードを飛躍的に早めることができます。
(話題のPythonもおすすめです。)

Webサービスの改善に携わるのなら、ゼロイチのコーディングまでは出来なくても良いと思いますが、既存のUIのチューニングができるレベルは目指したいもの。

フロントエンドの中では、「JavaScript」についても、マーケターも習得できると強い武器になります。

JavaScriptをマーケティングにどう活かす?

JavaScriptのことを、「あくまでwebサイトのパーツを動かしたりリッチにするためのもの」という固定観念を持っていたら活かしきれません。

詳しい説明や違いやこちら。
新人ウェブ担の第一関門、HTML、CSS、CMS、JavaScriptを理解

マーケターもJavaScriptを学ぶことで、ベタな例ですが、SEOの文脈ではレンダリング(読み込まれたコンテンツを表示すること)も考慮した適切なインデックスに関連しますし、JavaScriptの読み込みはUXを大きく左右するページスピードについての理解も深まります。
(JavaScriptをヘッダーからフッターに置いたり、ベタ書きからタグマネに移そう、などですね)

<関連記事>
イマドキのSEOでJavaScriptに関して最低限知っておきたい調査テクニック(前編)

また、JavaScriptが操作できる対象の理解が進めば、

・DOM要素
・クリック時
・スクロール位置を取得

など、ページのコンテンツをどう操作できるか、どういうイベントを計測できるかも知れるので、Web接客のトリガーの引き出しを増やせることにもつながります。
(ブラウザについて学べばいい、という声が聞こえてきそうですが)

トリガーにあわせたアクションを考え、

・ブラウザバック(戻る)のイベントを取得して、「本当にページを閉じますか?」と誤離脱防止のメッセージを表示させる
・ページの50%以上がスクロールされたら、リード獲得のためにポップアップのバナーを出す

などの施策立案に活かせますね。

JavaScriptの主要イベントを眺めていると、

イベント イベント発生タイミング
onClick クリック時
onDblClick ダブルクリック時
onKeyPress キーを押した時
onKeyDown キーを押し下げた時
onKeyUp 押し下げたキーを離した時
onFocus フォーカスが当たった時
onBlur フォーカスが外れた時
onChange 値が変更された時
onSelect テキストが選択された時
onSelectStart テキストボックスのテキスト文字の選択が開始された時
(※IE,Edgeのみ)
onMouseOut マウスポインタが離れた時
onMouseOver マウスポインタが乗った時
onMouseDown マウスボタンを押し下げた時
onMouseUp 押し下げたマウスボタンを離した時
onMouseMove マウスを移動させた時
onSubmit フォーム送信時
onReset フォームリセット時
onLoad ページロード完了時
onScroll スクロール時
onUnload 他ページに遷移する時
onBeforeUnload 他ページに遷移する直前
onError エラー発生時
onResize サイズ変更時
onContextMenu 右クリックメニュー表示時

出典:JavaScriptの主要イベント一覧

など、どういうタイミングでどういう訴求をしようか、計測しようかといったアイデア発想がしやすくなるのでおすすめです。

JavaScript × Google Optimize = ∞

かなりマニアックになりますが、JavaScriptとGoogle Optimizeと組み合わせることで、自由度の高いA/Bテストも可能になります。
カスタム JavaScript によるターゲティング(Optimizeヘルプ)

・午前中にサイトを閲覧したユーザーをターゲットに設定
・特定の曜日にサイトを閲覧したユーザーをターゲットに設定(セールの告知など)
・カートの金額が $90~$100 のユーザーをターゲットに設定(クロスセルの誘導に、など)

よりマニアックなターゲティングで訴求の出し分けをしたい場合に活用できます。自由度が高すぎる分、目的がはっきりしていないと仮説構築の際に迷走してしまいそうなので、ご注意ください。

Google Apps Scriptの活用

他にも、Google Apps Scriptの活用にもその知識が活かしやすくなります。

Google Apps Script(通称GAS)は、Googleが提供する11のサービスをクラウド上でスクリプトを実行することで操作できるサービスです。スクリプトの言語は、JavaScriptをベースとしています。
出典:https://uxmilk.jp/25775

ということで、

・毎朝8時にチーム全員へ特定のメールを配信する
・ニュース情報を3時間毎に取得してチャット投稿する
・台風が近づいてきたら30分毎に情報をツイートする
出典:https://www.sejuku.net/blog/46147

などの業務効率化に使えます。

https://twitter.com/junichi_develop/status/1028329254856024064

個人的にはGoogleスプレッドシートでよく使っており、

GAアドオン機能でKPIダッシュボードを日次更新
→スクリプトエディタに毎朝KPIを特定アドレスへGmail送信

と、モニタリングシステムの構築に役立てています。

少し本論からは脱線しますが、GASで出来ることは本当に多いので、一定の業務の自動化なり省人化の貢献はしてくれると思います。

技術の理解は、強い施策を発想するための武器に

マーケターがJavaScriptを学ぶと得られる武器をまとめると、

・SEOでのレンダリングに活きる
・ウェブ接客のトリガーの引き出しを増やせる
・マニアックなターゲティングでA/Bテストやアプローチが可能になる
・GASの活用につなげられる

です。

「トンカチを持つと全てが釘に見える」という言葉もありますが、そもそもトンカチを知らなければ釘を知覚することはできません。

「こんなことができるんだ」と知らなければ、そもそもエンジニアに相談しよう、という発想も生まれませんし、ある程度の技術を知っていれば、

エンジニアサイドとのコミュニケーションコストを格段に下げることができる
→リードタイム短縮につながる
→顧客への価値提供のスピードアップにつながる

の恩恵を受けられます。

なので、マーケターにとっても技術の理解は、強い施策を発想するための武器になるのです。

ITとマーケティングがどんどん融け合う時代なので、ますます顕著になっていくと思っています。

現代はTECHCAMPなどのプログラミングスクールで学べる環境は揃っているので、あとはやるだけです。ラーニングコストこそかかりますが、深い技術理解でマーケに付加価値をつけたい方はトライされてみてもよいと思っています。

参考になる書籍はこちら。ご参考になれば。
確かな力が身につくJavaScript「超」入門
いちばんやさしいJavaScriptの教本 人気講師が教えるWebプログラミング入門
入門者のJavaScript (ブルーバックス)

<関連記事>
【まとめ】Pythonで出来ること、マーケティング活用例4選

 

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