Webマーケティングでよく出てくる「許容CPA」について解説記事は多いですが、この「許容CPA」はなぜ高いほうがいいのか、そして許容CPAを高める方法はあまりなさげだと思ったので書いてみました。
※限界CPOとか許容CPOとか限界CPAとかと同じ意味だと思ってもらっていいです。商品通販系はCPO、リード獲得系はCPAとかよく使われます。概念は同じ。
※人材紹介・求人広告のメディアのマーケをやっていたとき、こんな感じで師匠から教わりました。
なぜ「許容CPA」は高いほうがいいのか?
許容CPAとは、の説明はネットにある色々な記事に任せます。Whyについて話を進めます。
なぜ「許容CPA」は高いほうがいいのか?それは、広告の打ち手が広がるからです。
CPAって下がれば下がるほど嬉しいんですが、「許容CPA」については上がれば上がるほど広告手法の手札が増えていい感じになるからです。その名のとおり、許容ですからね。許容できる範囲は広ければ広いほどいい。
許容CPAが5,000円の頃に使える媒体と、許容CPAが10,000円の頃に使える媒体は違うはずです。リスティング広告でも入札単価を高められるので、競合よりも掲載順位を高められます。今まで使えなかった媒体に掲載できることで、新規顧客獲得に繋げられます。
だから、事業成長のためには「許容CPA」は上げられたほうがいいのです。
通販の例)
このブログが面白いです。
ちな、細かい話になると、商品やサービスあたりの人件費とか原価とか関わるので、かけた広告に対して利益を出せているかの基準でざっくりと算出する方法は楽ちんです。
許容CPAを高める方法
では、どうやって許容CPAを高められるか?
その方法は「LTV改善」と「オーガニックでのユーザー獲得施策」です。
LTV改善は、
・商品性能を高めてリピート率を高める
・CRM、カスタマーサクセス的な施策
・単価アップ
があるでしょう。CRMであれば、こまめに顧客様の特性にあったメルマガを配信して解約を防ぐとか。
マーケで獲得したリード(リスト)に対して、その後に営業にパスして受注を取りに行くような体制であれば、「営業生産性を高める」ことも許容CPAを高められることにつながります。後行程の効率が高ければ、前工程も楽になるのです。だから営業組織が強い会社は、マーケでの獲得も楽になるのです。
無論、前行程で超顕在層や買う気マンマンのいいお客様のリードを獲得できていれば、その後の営業も売りやすいので後行程は楽になれますよね。お互いに影響をもたらすのですから。
ということで、ちょっと話はそれますが、営業組織とマーケ組織ってバチバチになるとダメなんですよね。
オーガニックでのユーザー獲得施策の例
Webマーケが深く関わるオーガニック施策でのユーザー獲得については、オーガニック流入を増やすか、CVRを高めるか、ですね。
CV=UUxCVR
の黄金式のとおりです。
SEO経由やメルマガ経由の獲得、クリエイティブ改善によるCTR改善、LPOでCVR改善。PRやSNS経由での指名流入の獲得などなど。
これら施策の積み重ねによって、許容CPAが上がれば多様な広告手法の検討が可能になり、より効果的な手法への最適化を図れるようになります。
獲得系施策をやり切った後の認知施策、ブランドマーケティングへの投資効率もいい感じになるはず。